この病棟で、まだ病棟で慣れていない頃
大量オピオイドローテーションを行ったA氏


下大静脈が閉塞かもしくは狭窄そして、リンパ節転移による浮腫
で、リンパマッサージを行いながらホスピス認定と毎日関わっていた。
その足は、足だけで20kgはあるほど大きくて重い・・・
自律を損なわないように、希望どおりスタッフみんなで抱えて
最後までトイレに座っていた・・・


イライラするわ〜と怒りながらも、素敵な笑顔が忘れられない

ある夜に、ケーキを食べようって、1つ分けてくれて
Aさんが食べないんだったら、私も食べられないよ って言うと、一緒に食べるよって
いつも沢山食べられないのに、色々話しながら食べた後
      「さぁ、行ってこい!」
って・・・お兄ちゃんみたいな口ぶりで、言ってくれたっけ・・・。
そして、向き合えない母親と、泣きながら話したっけ・・・
でも最後は、手を握ってさよならできたよね。


今だから、やっと想いが口に出せるかな・・・・
あまりにも切なくて、ただ一人で遠くまでドライブにでた・・・
この世の中はなんて不条理なんだろう・・・


どうしても、消えなかった最後の言葉


 「俺、死ぬのか?」


 この仕事は、自分からやろうと思って始めた事だけど
 大切な最後を輝いて生きて欲しいから、進んだ道だけど
 あまりにも切ない仕事だと想う
 出会いがあったら別れがある・・・誰かがそう言ってたっけ・・・


 あるB氏からもらった言葉


 「最後の出会いだったと思わせて。ホントに有り難う、俺頑張って生きるよ」


 もうこの世にはいない人の言葉


 自分が生きている限り、沢山の言葉を受け取って見送って行くのだよね・・・・
 
 そして、思い出すのは沢山の笑顔・・・・


 薬のことばっかり書くのだけれど、看護実践が無い訳じゃないの・・・・
 沢山の事があまりにも切なくて、それは、そっと私の胸の中に収めておきたいから・・・
 やっぱり、ここには看護は書けないかな。
 その人の想いは、簡単に文章にして公表するものでは無いと思うから。